文:松村蘭 撮影:フォトバイさわ、村上ちあき、やなパパ 世界各国でギター片手にジブリ楽曲を演奏してきた「じぶりおじさん」が、東京丸の内にやってきました! YouTubeチャンネル登録数6万人超えの人気Youtuberでもあるじぶりおじさん。そんな彼の貴重な生ライブの模様をご紹介します。 現れたのは、じぶり“お兄さん”「おはようございます!」というMC(ミューケン 濱木&樽谷)の挨拶と共に、INVITATIONS vol.7は幕を開けました。前半はじぶりおじさんによるギター演奏、後半は旅トークという2部構成となっています。 少し照れくさそうに登場したのは、こんがりと日焼けした肌にTシャツとジーンズを身に着けた、いかにも旅人らしい装いのじぶりおじさん。じぶり“おじさん”とは名ばかりの、とっても爽やかな好青年でした。 オフィス街に生まれたジブリ空間じぶりおじさんがギターの弦を弾くと、途端にオフィス街の一角が癒しのジブリ空間へと生まれ変わります。会場の窓から見えるのは、時間に追われて足早に歩くビジネスマン。一方、会場内には温かなギターの音色に耳を傾ける人々。間違いなく、そこには壁1枚を挟んで別世界が存在していました。 実に気持ちよさそうに、1つ1つの音を噛み締めながら演奏するじぶりおじさん。そんな彼を見ていると、不思議と心地よさが伝染してくるような気がしました。 意外なことに、ジブリ楽曲のギター演奏は海外ではあまりウケないそうです。それでもジブリにこだわり続けるのは、「弾いていて落ち着くから」だと話していました。演奏するのと同時に、彼自身もジブリに秘められた力に癒やされているのかもしれません。
ギターは打楽器じぶりおじさんのギター演奏には、「ひざ置き奏法」という大きな特徴があります。椅子に座った状態で両膝の上にギターを水平に置き、ギターのボディを叩いたり弦を弾いたりしながら演奏します。 ギターの叩く場所によって微妙に音が異なるため、曲に合わせてバスドラム、スネアドラムといったように場所を使い分けているとのこと。ギター1本から繰り出されているとは到底思えない音たちが、次から次へと溢れ出てきます。じぶりおじさんの手にかかると、ギターが弦楽器だということを忘れてしまいそうです。 ところで、皆さん気になりませんか?なぜ彼はジブリ楽曲にこだわり、ひざ置き奏法といった変わったギター演奏をしながら旅をしているのか。 第2部のトークの中で、その理由を語ってくれました。 始まりは、旅への憧れそもそも旅に出たきっかけは、作家の沢木耕太郎の小説や、世界一周した人のブログに出会ったことだったそうです。社会人になって間もない頃、旅物語に触れることで刺激を受け、彼の中で旅に憧れる気持ちは膨らみ続けました。そして2016年、4年間勤めた会社を退職します。 無職になったじぶりおじさんは海を渡り、ついに夢にまで見た旅に出たのです。旅の喜びを噛みしめる一方で、資金面の不安もありました。そこで、少しでも旅の資金の足しになればと、ギター演奏の動画配信を思いつきます。 当時、ジブリの楽曲をギターで演奏している人は既にたくさんいました。けれど、ジブリの舞台になった場所で演奏している人はいないということに気付いたそうです。これを「チャンスだ!」と捉え、じぶりおじさんは旅先でジブリ楽曲のギター演奏を始めました。さらに、武器は多い程いいということで、ひざ置き奏法も身に付けたのだそうです。ジブリ楽曲もひざ置き奏法も、夢を続けるために試行錯誤して生まれたアイディアだったのです。 「これまでの旅で特に印象に残っている国は?」という質問には、「台湾とインド」という答えが返ってきました。台湾はとにかく人が親切で、タピオカミルクティーの差し入れが20回もあったとか(さすがタピオカミルクティー発祥の地!)。インドのガンジス川沿いでトトロを演奏した際、軽く50人を超える人々が集まってきたというエピソードも印象的でした。 じぶりおじさんが日本を巡る?今まで世界各国を巡ってきたじぶりおじさんですが、今後日本での演奏予定はないのでしょうか?トークの中で当然この質問も出てきましたが、その答えは「具体的なことはまだですが、日本国内のジブリっぽいところを周って演奏しようかと考えています」とのこと。日本のどこかで、じぶりおじさんのギターが聴ける日は近いかもしれません。 じぶりおじさんの演奏が待ちきれない方は、ぜひ彼のYouTubeやInstagramをチェックしてみてください! となりのHOKKAIDO会場で販売されたモーニングセット(500円)はブーランジェリー ラ・テール 東京駅 京葉ストリート店の美味しいパンと、ドリンクでした。どちらも北海道産の原材料が使用されたものです。こちらのモーニングセットの売上げ7,500円+Theatre at Dawnからの寄付金2,500円=10,000円は、北海道地震復興義援金として日本赤十字社へ寄付されました。 ご協力いただいた皆様、ありがとうございました! 文・松村 蘭(らんねえ) 1989年生まれ。出産を機にIT企業を退職し、フリーライターへ転向。2009年以降、ミュージカルに魅入られ劇場へ足繁く通い続ける。得意ジャンルは演劇/ミュージカル/IT/ビジネス/育児など。いいお芝居とおいしいビールとワインがあるところに出没します。 Twitter https://twitter.com/ranneechan note https://note.mu/ranneechan 撮影: 伊藤 華織 東京へ台風が近づいていた9/4(火)。有楽町 阪急メンズ東京B1F モノクルカフェで、Bumpy Lens 〜劇場で出会ったクリエイティブな人たち〜 #4 を開催いたしました。今回のゲストは舞台衣装家の前田文子さん。劇団付きの衣装から始まり、オペラ、歌舞伎、お芝居、ミュージカルとあらゆる舞台を手がけ、蜷川幸雄さんや三谷幸喜さん、デヴィッド・ルヴォーさんなどの大型作品にいたるまで、常に演劇の世界で衣装のキャリアを積んできた前田さん。その美しい衣装には業界人・シアターゴアーの両方でファンが増え続けています。トークでは布地を求めて海外にも足をのばすことや、これまでの各作品での衣装のこだわりなど、遊び心と挑戦心にあふれた現場エピソードをたくさん披露していただきました。デザイン画の数々からは、時代考証もきめ細かく、色彩や素材、"よごし具合"など繊細に決められていることが感じられましたが、前田さんにとっては「デザイナーの個性を出すのではなく、それぞれの作品に沿った衣装をつくることが喜び」なのだそう。ナビゲーターをつとめるフォトグラファー・演劇ライターの岩村美佳さんも、もともと被服を勉強し、舞台衣装に携わる仕事を考えたこともあるほどのファッション好きということで、憧れとワクワクの詰まった貴重な時間となりました。 前田さんが衣装を担当された10月開幕のミュージカル『タイタニック』も楽しみですね。 交通機関が不安定ななか会場へ駆けつけてくださった皆様、ご参加本当にありがとうございました! All Rights Reserved. ©️2018 Theatre at Dawn, llc
|
Hello!ミューケンからのお知らせ ARCHIVE
October 2018
categories |
OPERATED BYSUPPORTERS |
丸の内朝大学ミューケンシップ |
プライバシーポリシー
|