7:30開演。艶やかな衣装を身に着けた踊り手達の入場。フラメンコギターの奏でるリズミカルな演奏に、深く響くカンテ(歌)が心に沁みる。そこから「今宵の舞」ならぬ、「朝日の中の舞」が始まったのである。 本日のテーマは『「情熱」の朝フラメンコ』。フラメンコ=情熱の踊りというイメージであったが、歴史を紐解けば、スペイン全盛期時代に各植民地のローカルな歌も種々取り入れられていて、必ずしも「情熱」の歌と踊りだけではないとのこと。事実、本日のメインの1曲目は、日曜日の午前中の貴族の優雅さを表現したもので、優美な踊りであった。フラメンコは詩が最初にあり、そこに音楽や踊りが付いた究極のミュージカルなのである。 2曲目は炭鉱をルーツとした踊り。ステージ奥の壁際に一列に座ったメンバーによる熱いギターの響きとカンテ(歌)、パルマ(手拍子)そして掛け声。それらと一体になった踊り手の踏み鳴らすステップ、鋭い目線そして妖艶な指先の動き。まさに「情熱」で満たされた場の雰囲気にすっかり魅了された。 踊りの後の質疑応答の中で印象に残ったこと。「踊り手さんはステージ上でフィニッシュを決めないで、壁際に置かれた自分の椅子に戻ってフィニッシュを決めるのはなぜか?」との質問に対する答え。「今回の形式はクアドロフラメンコといい、壁一列に座ったメンバーが順番に出てきて踊る。壁一列にいる我々は全体として絵画を成している。だから絵画(クアドロ)から出てステージで踊り、また椅子に座って絵画に戻ることで終わるのだ。」こんなところにも芸術としての深みを感じる。 朝からテンションあげあげでの出勤となったINVITATIONS Vol.6の幕はここに下りたが、夜のステージをぜひ拝見したいものである。 お集りいただいた皆さん、ご出演者・ご協力をいただいた関係者の皆さん、このたびは大変ありがとうございました! "INVITATIONS" VOL.6「Viva la mañana!~情熱の朝フラメンコ~」
日時:2017年10月2日(月)朝7:30~8:30 会場:GOOD DESIGN Marunouchi 出演: バイレ 斎藤 克己・小林 成江・佐渡 靖子 ギター 渡辺 イワオ カンテ 齊藤 綾子 共同主催:ミューケン、GOOD DESIGN Marunouchi 協力:丸の内朝大学企画委員会、みかみくみ、Theatre at Dawn Comments are closed.
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October 2018
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